yokohamanekoの日記

横浜で猫2匹と暮らしております。

変わる土方歳三の素顔

 実はわたくし、新選組ファンであります。すっげーうるさい訳じゃないですが、ちょっと好き♪ 幕末に興味を持ったのは司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」です。

 新選組について、手っ取り早く知りたければ子母澤寛をお勧めです。司馬遼太郎の「燃えよ剣」も良いと思います。でも残念ながら、体制から反体制にされたせいで、歴史からは消え去っている部分もあるかもしれません。

 ましてや小説に架空の部分があるのも仕方ありません。小説は創作なのですから。例えば沖田総司は少年剣士の様に描かれています。いろいろな所で小柄で、色の白い、良い男で、剣の達人です。実際には、背の高い、色の黒い、鼻の低い青年だったと聞きます。

 この前に「るろうに剣心」を書きました。この漫画の中で、新選組が人斬り抜刀斎と対峙した時、斉藤一(三番隊組長)が沖田総司(一番隊組長)に対しこう言います。「君は下がっていたまえ。この男は俺が殺る」って、でも多分なんですが、沖田総司の方が年上です。(沖田が1842年、斉藤が1844年とされる)「君」はねぇだろ(笑)。と思うのですがどうでしょうか。漫画だし、ま、良いけど…。

 

 なんで私がこんな事言い出したかと言えば、歴史的事実を知った上で、楽しんで、ま、いっか、思える事です。その歴史的事実が、(歴史的探究?)が朝日新聞にあったのです。新選組ナンバー2の土方歳三です。甘いマスクのくせに、池田屋事件の発端となる、古高俊太郎に対する拷問は凄まじいものだったと聞きます。「鬼の副長」と言われる所以です。

 その土方歳三ですが、俳句や漢詩をたしなむ文化人だとも聞きます。ですが彼の書簡や手紙の筆跡が違う。バラバラだと言うのです。悪筆だったとか?字が書けなかったとか?いろいろな仮説が飛び交えります。「豊玉発句集」と言う彼の俳句集すら疑問視される始末です。更には、司馬遼太郎が「燃えよ剣」を書くに当たり、土方歳三の姉が嫁いだ先の佐藤家に残る「籬陰史話」にも信憑性が疑われるとか…。

 その一方で土方の書簡の中には、孝明天皇徳川斉昭などの引用もあり、字が書けなかったとは考えにくい、とするものもあります。

 

 いったん反体制にされ、新政府から睨まれると、関係者は口を閉じ、あっても無かったごとく振る舞うしかありません。それが歴史を歪めているのですが、新選組も歴史の仇花になっている様です。