yokohamanekoの日記

横浜で猫2匹と暮らしております。

真 亡国のイージス??


福井晴敏氏の小説に「亡国のイージス」というのがあります。
ベストセラー作家でありますし、映画にもなったのでご存知の方も
多くいらっしゃると思います。

自衛隊が反乱を起こすという設定であります。
北朝鮮工作員、女スパイ、殺し屋、
自衛隊特殊部隊のエキスパート、
錯綜したモラル、異常事態の中での緊迫感・・・。

いくつもの文学賞を受賞した、傑作であります。
エンターテイメント作品としてとても楽しめる作品であります。


なぜ、楽しめるのでありましょうか?


だって、そんな事はありえないから・・・。
自衛隊が反乱を起こし、日本に攻撃をしかけるなど、
ありえないと、我々は信じているから・・・。


しかし、そうなのでしょうか?




航空自衛隊幕僚長が、更迭されました。
更迭された後に、定年退職ということですが、
事実上、日本政府による処分と言って良いでしょう。

元幕僚長によって書かれた論文によるものであることは、
報道によって皆さんもご存知の通り。

個人の思想は、強制されるものではありませんが、
国家の動向に直接的に影響する立場にある人が、
「侵略はウソ」ではすみません。

もっと露骨に言いましょう。
武器を持っている人が、それでいいのか?

自衛隊」などと言うのは言葉のまやかしです。
自衛隊は、軍隊に他ならない。
憲法9条に抵触していると、私は思います。

憲法9条、第二項に、
「陸海空において、戦力を保持しない」
とあります。

自衛隊は誰が、どう見ても、戦力です。

しかし、憲法9条、第一項にて
戦争放棄
を謳っている以上、防衛以外の戦力を使えないのが、
自衛隊です。


先の大戦の「侵略」を否定し、
集団的自衛権を否定的に考える人が、航空自衛隊と言う、
恐るべき武器を握っていたのです。

なぜ、このような人が???

これだけの地位に上り詰めた人ですから、
この人の思想に同意する一派もいたはず・・・。
そんな連中が、歪んだ愛国心を発揮し、
平成の2・26事件にならないとも限りません。

憲法がどう決めようとも、
危険思想によるクーデターが起きる可能性は、
今、はっきりと認識されました。


元幕僚長を処分しただけでは終わりではありません。

戦争を否定しつつも、戦力を保持するという矛盾は、
専制防衛を徹底させることで、「自衛隊」を、
名実ともに、確立するものと考えます。


しかし、そんな綺麗事が、通る世界ではなくなっています。
資本主義の台頭により、世界は完全なる二極化を迎えてしまいました。

富める者と、貧する者・・・。

富める者が、貧する者を助ければ、それでいいのですが・・・。
愚かな人間には、それが出来ない。

だから、争いも終らない・・・。

アメリカよ、オバマ新大統領よ、

どうしますか?