yokohamanekoの日記

横浜で猫2匹と暮らしております。

和歌山カレー事件


和歌山カレー事件の判決が下りましたね。
被告は死刑が確定しました。

検察側は1700もの状況証拠を積み上げましたが、
犯行と被告を直接結び付ける証拠は無いらしく、
動機も解明されず、判決に至りました。

私もたぶん被告は有罪だとは思うけど、
「たぶん」でしかありません。
私には全然関係ないから言えるのです。


残念ながら、裁判というのは真実の追究ではなく、
検察と、弁護士の、知恵比べ的な要素を多分に含んでいます。

被告が当初、完全黙秘を貫いたのは、弁護士の指示でありましょう。
下手にしゃべらせて、揚足を取られ、被告に不利な状況を作ることを
怖れた弁護士の方針ではないでしょうか。

状況証拠しかない以上、被告は限りなく黒に近い灰色であります。
刑法の鉄則である「疑わしきは罰せず」に照らし合わせれば、
被告は無罪になる、と踏んだのかもしれません。

とすれば、弁護士も、被告を「黒」と見たのかもしれません・・・。
例え、心証が黒であろうとも、灰色に持ち込めれば、無罪も勝ち取れる。
それが裁判であります。


これを一般の人にやれというのが、裁判員制度ですよね。
でも、絶対無理だと思う。
現行犯で有罪が間違いのない犯罪なら、ともかくも、
今回のように、状況証拠だけで、判決を下さなければならない、
それも死刑という場合・・・。

確かに検察側は、1700もの状況証拠を提出しています。
しかし、それに対する反証は行ってきたのか?
これだけの状況証拠を積み上げれば、検察側は、被告を死刑台に
送ることを絶対的正義として奮闘したはず。
被告を無罪と考える反証を考慮したとは考えにくいです。

例えば、被告は鍋の前に、約一時間一人でいたといいます。
この間に毒物を鍋に入れる可能性があったとのこと。
しかし、カレーに毒物を混入するには、なにも鍋に前にいる必要はない。
食材に混入しても毒入りカレーは完成するのではないでしょうか?

動機として、地域住民とのトラブルが言われています。
被告は、腹いせにカレーに毒を入れたというのは週刊誌ネタです。
ならば逆に、被告とトラブルのあった住民が被告を落としいれようとしたら・・・。
被告の自宅に、被告の夫の元の仕事で使った(白蟻除去だとか)砒素が
あったそうです。今回の事件で使用された砒素と同種のものであるこが
確認されています。でも管理は杜撰だったと言います。だったら、第三者
持ち出せないことはない。

まぁ、ここまで考えると、ほとんど推理小説の世界ですが、
なにせ判決は「死刑」なのです。

万が一、
万が一、
本当に万が一、

新たな事実が判明したら・・・、
刑が執行された後では、取り返しがつきません・・・。


この判決を一般人にやれと?


人が人を裁く・・・、
それは可能なんだろうか・・・。

ルールは必要ですよね。
ルールに従わない者に対し、罰則も必要です。

しかしそれを証明するのはどうしたらいいの?

人が人を裁く・・・、

ひょっとしたら、そんなこと無理なんじゃないか、
と思う時があります。
それが、例え、最高裁判所の裁判長であっても・・・、
です・・・。

裁判官は神様じゃない。
ただの人間です。