yokohamanekoの日記

横浜で猫2匹と暮らしております。

「お早うの朝」 谷川俊太郎



九月になりました。
とは言え、特別な感慨などなく、
ただひたすら毎日を過ごすのでしょうが…。

しょっぱなから雨です。
「セプテンバーレイン」なんて歌が流行ったのは
どれくらい前でしたっけかね。

さてさて、今日も帰宅するとパソコンを立ち上げ、
知り合いのブログを見て回ります。
そんな中で、谷川俊太郎が好きだと言う記事を発見。
ただし、私には詩集を読む習慣はありません。

何故、谷川俊太郎に反応したかと言えば、
その昔、谷川俊太郎の詩に、小室等が曲をつけて
歌った事があります。
「生きる」と「お早うの朝」です。

はたして、その二曲だけだったか、はたまたアルバム
として製作したのかは定かではありません。
なにせ私が中学の頃だったから、三十年前…。

ともかくも、まだフォークなどという言葉が
まかり通っていた時代、習いたての下手くそなギターを
掻き鳴らしながら歌った覚えがあります。
歌詞としてではなく、純粋に言葉として捉えた
「お早うの朝」は、なんだか大昔の自分の純真さの様に
気恥ずかしく、せっぱつまっているような気がして、
読んでいるうちににやけてくるのでした。

こんな詩でした。



お早うの朝~谷川俊太郎

ゆうべ見た夢の中で
ぼくは空を飛んでいた
小川の上を落っこちまいと
あひるみたいにはばたいた

夜の心の暗闇から
夢はわいてくる
誰もそれをとめられない
そしてお早うの朝はくる

ゆうべ見た夢の中で
ぼくは石になっていた
見知らぬ町で人に踏まれ
声を限りに叫んでいた

夜の心の暗闇から
夢はわいてくる
さめても夢は消えはしない
そしてお早うの朝はくる

ゆうべ見た夢の中で
ぼくはきみを抱きしめた
はだしの足の指の下で
何故か地球はまわってた

夜の心の暗闇から
夢はわいてくる
夢には明日がかくされている
そしてお早うの朝はくる