yokohamanekoの日記

横浜で猫2匹と暮らしております。

給食費滞納


先日、新聞で、小中学校の給食費の滞納が増えていると読みました。
なんと10万人もいると言うのです。これは驚きました。金額にすると
これまた、なんと、22億円にものぼるそうです。

日本人の経済格差もついにここまで来たのかと思いきや、
経済的理由で「払えない」人は30%程度で、のこりの60%以上が、
なんと、余裕はあるが「払わない」のだとか…。

給食費って月に4千円だそうです。一食にしたら200円程度でしょうか。
調理場の運営は市町村が行い、親の負担は食材だけです。
栄養のバランスに優れ、栄養士、調理師、食材業者等、多数の人の
言わば善意に支えられた給食の、たった4千円を払わないなんて…。

義務教育なのだから、無償にすべきだとの意見があるそうですが、
「払わない」を前提としたこじつけに聴こえます。百歩譲って、それも
ひとつの意見としても、現行のシステムが前述の通りである以上、
支払いは親の当然の義務です。

日本人のモラルの低下もここまできたのか…と愕然としました。

給食費を払っている親の中にも、こんなことがありました。去年の事
だったと思いますが、ある親が学校に対し、こんな抗議をしたそうです。

給食費をちゃんと払っているのだから、食事の前に「いただきます」
を言わせるのはおかしい。少なくとも自分の子供にはやらせないで
欲しい。

なんの事やら、意味が分からなかったのですが、要するに、金を払って
いるのだから、感謝の意味を持つ「いただきます」は言う必要がないとの
事でした。
こんな馬鹿な親がいるのか、と驚くと共に、もっと驚愕したのは、同意する
親が多くいた事。そのために「いただきます論争」にまで発展してしまったこと。
ほんの一握りの人間ではなく、すでに多くの人が、こんな非常識な考えを
持つようになったのでしょうか?

学校給食は利益を上げるための事業ではありません。金を払っているから
感謝しなくていいという道理がどこにあるのでしょうか?
いや、食堂やレストランといった利益を目的とした食事に対しても、感謝
の気持ちをもってのぞむように、子供に教育しようとは思わないのでしょうか?

まして、教育の現場である学校における給食で、栄養のバランスを考えて
くれる栄養士さんや、実際に料理をしてくれる調理師さんや、食材を育成して
くれた農業従事者の方々がいるからこそ、こうして食べられるのだということを
子供たちに教えてあげなければならないのではないでしょうか?

食材の中には肉や魚もあります。それらはかつて命を持っていた者たちです。
悲しい事に、人間は他の生命を搾取しなければ、生きていけないのです。
非常に難しい事ですが、多くの生命を犠牲にして、自分の肉体が成り立って
いる事を知るのも、子供たちにとっては勉強になるはず。


払えるのに給食費を払わなかったり、
「いただきます」を言わないで良いと開き直ったりする親たちを、とりあえず
私は理解出来ません。

そんな親たちの子供に、著しい道徳感の欠如があってもおかしくはないでしょう。
そんな親御さん。将来、自分の子供に殺されて、バラバラにされないように
注意した方がいいのではないですか。