腹の立つ正論

「日本政府が多大な時間と費用をかけて対応
　したことを忘れないで欲しい」

「無事開放されたことで将来に自信を持つとともに、
　戒めとして欲しい。社会のために一生懸命働くことで
　恩返しして欲しい」


これは高村外相の発言であります。
イランで誘拐され、先日開放された中村さんに対し、
高村外相が伝えたと言います。

まったくおっしゃるとおりであります。
まさに正論であります。
しかし、私にとっては非常に腹の立つ発言でもありました。


８ヶ月も拘束され、命の危険と裏腹の苦痛を味あわされ、
ようやく帰国した人に言うことか？
本人や、お父様が、記者会見でも謝罪しているのに、
更にダメ押しする事か？

日本政府がかけた多大な時間と費用？？
自分たちの利益のためには、税金など湯水の如く使う輩が、
国民の命のために使う金はもったいないと言うのか？

だいたい、日本政府が何をやったというのでしょう？
小野寺外務副大臣が、４回テヘラン入りしたと言います。
それだけ？

日本はアメリカのように、強力な情報網を持っているわけ
ではありません。対テロリストの特殊部隊なんてのもありません。
今回の開放にしても、イラン政府が力を尽くしたからでしょう？
日本政府は指をくわえて見てただけでしょう？

「恩返し」ってなんです？
イラン政府に恩返しですか？

事の良し悪しはともかくも、
アメリカは、自国民の救出のために、軍隊を繰り出した事さえ
あります。

自国民の命が危険に晒されているのに、何もできない政府が
偉そうな事を言わないで欲しい。
上から見下すようなことを言えるほど、日本政府など国民から
信頼されてはいないのです。



高村外相の本音ってこんなんじゃ？

「俺の在任の間に、問題を起こしやがって…」

ちがいますか？