車内にて
去年のことなのです。
「第九」の演奏会を聞きに行った時だったのです。
会場最寄の上野駅は、ウチから電車で1時間内当りのところ。
横浜から乗ったのですが、ま、乗る人も多いけど、降りる人も多いので、
座ることができました。 さほど混雑もしておりません。
i podで、「第九」を聞きながら過ごします。楽しい一時♪
しだいに車内が混雑してきました。
それでも、祝日だったので、通勤ラッシュみたいな混雑とは違います。
とある駅で、老夫婦が乗り込んできました。
とっさに、「あ、立たなきゃ」と思いつつ、
でも、私が立ったら、隣の方も立たなきゃいけないよな・・・。
どうしよ・・・。
と、ちらっと隣に視線を走らせると、
隣の人と目が合いました。
お互いにちょっと、「ぷっ」っと吹き出すと、
ほぼ同時に席を立ちました。
同じことを考えていたようです。
良かった、良かった。
私の隣に座っていたのは、若い男性(20代くらい?)でした。
彼は気恥ずかしかったのか、老夫婦に礼を言わせる間もなく、
隣の車輌に行ってしまいました。
私だけが、奥様から、
「どうもすいません。ありがとう」
と言われ、
「いえ、とんでもないです」
と言って、少し離れた吊革にぶらさがりました。
私の隣にいた方・・・。
そんなに逃げるようにすることはないですよ。
この老夫婦の年代、礼には礼を尽くす、そういう年代です。
電車で、お年寄りに席を譲るなんてことは当たり前かもしれないけど、
ちょっと勇気が要りますね。
お年寄りが「ありがとう」の言葉を以って、礼を尽くそうとしているのですから、
受けてあげましょう。
でも久々に、ちょっと良い気持ちになりました。
アホな若造はいっぱいいるけど、
ちゃんとした子だっているんであります♪