yokohamanekoの日記

横浜で猫2匹と暮らしております。

人体の不思議

今朝、ぼけっとニュースを見てたら、
「標本は遺体」なる見出しを発見。
 
なにそれ?
私のおつむはただでさえ回転が遅く、
しかも、朝でぼけっとしているから、何回か読んでやっと
理解しました。
 
今、京都で開催されている「人体の不思議」、
ここに展示されている人体標本の事なのです。
なんとこれは模型ではなく、元々は生きていた人。
プラストミックなる技法で遺体を標本にしたとか…。
 
プラストミックと言うのは、遺体の水分や脂肪を取り除き、
かわりにシリコンやらポリエステル樹脂に置き換え、
半永久的に保存すると言う技法だそうです。
 
これらの標本は中国から日本に持ち込まれたもので、
持ち込まれた過程に不明瞭なところがあるとして京都県警に
刑事告発がなされており、京都県警が「標本は遺体」との
見解を出したものだそうです。
 
主催者側はこれを否定。正規の手続きによるプラスチック標本
であり、学術的考慮している、との事。
 
 
遺体であれ、標本であれ、生きていた人間を標本化し、
公開するというのはどうなのか?
関連記事をいろいろと見ていますと、
賛否両論ありました。
 
 
賛成意見として
 
教育的見地から、自分の体でありながら、
当然内部を見ることができない。
模型でも学習は可能だが、本物と接することはより効果的
であり、なによりも以前は生きていた人、と考えることで、
死生観を育む事が出来る。
 
医学的見地から、医師や看護師を目指すものにとって、解剖
をしなくても人体の構造をよりリアルに知る事が出来る、等々。
 
 
反対意見として、
 
倫理的なるもの。
検体としての生前の意思、あるいは家族の意思は確認されて
いるそうですが、それにしても、このような形で見世物にされる
事まで理解があったとは思われない事。仮にあったとしても、
入場料1500円、グッズの販売等、営利目的が含まれないとは
言い難い。
 
人種差別、
日本人がこのような標本となり、公開されることはいろいろな法律が
あって実質不可能だそうです。
日本人でやってはいけない事を中国の人では良いのか。
 
 
う~む…。
私は優柔不断だから、
後から読んだ方に、ついつい傾きますが…。
 
法律のややこしい事など、私にはわかりません。
倫理などと言うと、余計にわかりません。
でもこの催しを、単なるエンターテイメントとして楽しむ人は
大勢いるはずです。
 
「これ、本物ぉ? うっそぉ~~。すご~~い!!」
と…。
 
今は天上にいる、かつての肉体の持ち主は、
これをどう思うのでしょうか?
「んな事のために、検体したんじゃね~ぞ」
と言うのではないかなぁ…。