過激に働く!
二時起床。いや起床は正しくない。正しくは二時に鳴った目覚まし時計を
握り締めて膠着していた、と言うのが正しい。
追い討ちをかけるように今度は携帯電話のタイマーが鳴動する。福山雅
治のなんとかって曲が鳴り響き、バイブレーターが振動する。携帯はCD
ケースを積み重ねた上にのせてあるので、ぐお~~~んと言うかなり不愉
快な振動を感じて、ようやく私の脳味噌は覚醒を開始する。
更にこの携帯電話にはスヌーズ機能とかってのがあって、ようするに設
定時間から五分おきに鳴動をかけるという言わば鬼嫁機能を有しているの
である。
今朝、私は鬼嫁携帯の攻撃を三度受け、ようやく完全に(でもないけど)
覚醒する事が出来たのだった。ところでこの記事を読んで下さっている方々、
「たいらーってのは寝起きの悪いやつなんだなぁ~」と思われたであろうか?
あのね、そりゃね、三時とか四時とかなら、私だって一発で起きられるの
だ。いくら仕事だからってったって、二時に起きるのは辛いぞ、皆の衆…。
何はともかく会社に行く。私は配送の仕事をしているが、今日は連休前
の土曜日ということで非常に忙しいのだ。それに加え、三週間に一度ある
他配送の応援があって更に忙しい。
三時から作業に入り、荷物の準備をするのだが、出発するのは八時であ
る。荷物の準備に五時間もかかる訳である。ここが辛い。
で、あんまり詳しく書いていると、愚痴になり、泣き言になり、労働意欲の
低下につながるので割愛する。
いつもは八時に会社を出るが、今日は応援があるので七時半に出た。
だが、応援に一時間掛かり、結局、自分の配送は三十分遅れでスタート
となった。
しかし、最初に三十分遅いのが、荷物の多さに過分してどんどん大きく
なる。更にこれに加え、忘れ物のトラブル、品物へのクレーム、延着への苦
情と、ヘレン・ケラーもおどろくような三重苦に苛まれた末に、最終延着時
間は二時間近くにのなってしまい、私にとってはまさに厄日であった…。
ひいひい言いながらようなく帰社したのが十四時、すでに十一時間ノン・
ストップ・ワーキングである。だからとて今更、昼飯だの、休憩だのと言っ
てる暇は無い。すぐに午後便の積み込みにかかった。
なぁ~~んて言うとかっこいいのだが、すでに疲れはかなりのものとなっ
ており、足にまできていて、おまけに腹が減って力が入らない。
「もう、疲れたよぉ~~~」
「腹減った~~~、腹減った~~~!!」
と泣きべそをかきながらの積み込みであった。
これ以上、具体的な事柄について書き綴ると本当に泣けてくるので割愛
する。
最終的に私が帰社した時間は十七時三十分であった。十四時間三十分
ノン・ストップ・ワーキングの達成でもあった。
「今日は良く働いた…」
「安い給料で良く働くな、お前…」と心の片隅で囁くもう一人の私自身を踏
んづけると、私は呟いたのでした…。