yokohamanekoの日記

横浜で猫2匹と暮らしております。

レインボー ライヴ

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レインボー 「ライヴ イン ミュンヘン1977」

 最近、殆どクラシック音楽しか聞かなくなったのですが、CDショップでふ
と目にとまり購入しました。なんでこんな昔のバンドのアルバムが発売に
なったのかは知りませんが、新着コーナーに飾ってあったのでした。

 レインボーというバンドは1977年から83年にかけて活躍したバンドです。
私の年齢に合わせると16歳から22歳と言う事になります。一生懸命バイト
して買ったギターを掻き鳴らし、声の限りに叫びまくって歌い、まぁ、ささやか
ながらも青春と呼べる時期だったと思います。

 このアルバムは1977年のドイツはミュンヘンでのライヴを収めたアル
バムなのですが、先に他レーベルからDVDとして発売されているという
なにやら胡散臭いところもあるのですが、なにはともあれ、29年前の音は
どんなものなのかとわくわくしながら帰宅しました。

 このバンドのギタリストはリッチー・ブラックモア。若かりし日の私が崇拝し
ていたギタリストです。私は彼と同じ型のストラトキャスターモデルというギ
ターを使い、ホームベース型五角形のピックを持ち、センターピックアップを
下げ、彼のスタイルをいろいろ真似ましたが、演奏までは真似る事が出来
ませんでした。

 ある意味、私のロックへの情熱はレインボーとともに始まり、レインボーの
終焉によってその幕を閉じたとも言えます。もちろん、社会人となり、働き
出して時間的余裕がなくなったとかも大きな理由ではあります。


 アルバムを聴いてみます。
オープニングは「Kill The King」であります。音質はやや悪い。バランスもち
ょっと良くない。昔でいうところのブートレッグ(海賊版)のマシな感じとでも
いいましょうか…。
 しかしまぁ、聴いていれば耳の方がすぐなれて聴ける音です。名盤「レイ
ンボーオンステージ」には敵うべくもありませんが、リッチーのギター、ロニ
ー・ジェイムス・ディオのヴォーカル、すでに故人であるコージー・パウエル
のドラミングはまったく健在でありました。

 選曲も目新しいのは「Long Live Rock’n Roll」と「Do You Close Your Eyes」
だけで、「オンステージ」と変わりません。今ではあんまりありませんが、当
時は楽器のインプロヴァイゼーションがやたらと長く、このアルバムもCD
二枚組みでありながら、八曲しか入っていないのです。

 それと今回28年を経て、新たなる発見がありました。リッチーがクラシッ
ク音楽に傾倒していた事は有名でしたが、十代だった私はクラシック音楽
の「ク」の字も知らず、リッチーがバッハだのベートーベンだのと言ってもピ
ンとこなかったのです。そして今回聞いたこのアルバム…。

 リッチーが曲を本格的に演奏する前に、ポロポロとギターを爪弾く事が
あります。今回もディスク1の前にクラシックギターでよくとりあげられる
「グリーンスリーブス」を弾きました。
 これは前から知っていましたが、さらにディスク1、4の前に弾き始めた
のが…バッハでした。
平均律クラヴィーア。さらに「ブランデンブルグ協奏曲」、「主よ、人の
望みの喜びよ」と続きます。凄い…素晴らしい…。鳥肌ものでした…。

 ディスク2に至っては、イントロどころか曲中に堂々とベートーベンの第九
を弾きまくり、パイプオルガン並のキーボードソロから、コージー・パウエル
の驚異的なるドラムソロ!更に驚くべき事にチャイコフスキーの「大序曲18
12年」で圧倒的なる盛り上がりの中、「Still I’m Sad」を演奏し出しました。

 ロックファンでもあり、クラシックに傾倒しつつある私としては狂喜せんば
かりの演奏であります。今にして思うのですが、どうしてあの頃、この豊かな
音楽性に気付かなかったのだろう。惜しい事をしたと思います。
 しかし、それも自分の偏狭なる音楽視野のせいでありますし、今日、こうして
28年の時を経てようやく分かった喜びを大事にしたいと痛感しております。

 ちと、カッコつけ過ぎましたか… (^_^)v



ディスク1
01: キル・ザ・キング
02: ミストゥリーテッド
03: 16世紀のグリーンスリーヴス
04: 虹をつかもう
05: ロング・リヴ・ロックン・ロール

ディスク2
01: 銀嶺の覇者
02: スティル・アイム・サッド
03: ドゥ・ユー・クローズ・ユア・アイズ