最後まで努力

運動会シーズンですね。今日はあいにくの雨でしたが。
新聞を読んでて、ちょっと良い話しがありました。



朝日新聞　１０月６日　ひととき

学んだ「最後まで努力」

運動会シーズンになると思い出すできごとがある。
三十年ほど前、小学六年生のクラスを受け持ったときのことだ。
脳腫瘍の手術を受け、左半身が不自由になった女の子がいた。

運動会を前に、彼女がクラス対向の全員リレーに出場するかどうか
問題になった。
彼女が出ればビリになるかもしれない。彼女自身、大勢の人の前で
足を引きずりながら走る事になる。「かわいそうだ」というのが子供たち
の意見だった。彼女も迷っていた。

その時だ。
「Ａ子ちゃんだってクラスの一員じゃん。Ａ子ちゃんが走らなければ
全員リレーじゃないよ」
ある子の一言で、彼女の出場が決まった。
Ａ子ちゃんも一緒に練習が始まった。走る順番もみんなで考えて
工夫した。

運動会の当日、彼女は一生懸命走った。差はつけられたが最後まで
全力で走り、次の子にバトンタッチした。


結果は…優勝。
全員が歓喜の声をあげた。彼女に負けまいと、クラス全員ががんばった
からだ。子供たちはあきらめずに最後まで努力することの大切さを学んだ。

彼女もやればできると自信がついたようで、前にも増してがんばるように
なった。
約７年前に再会したとき、会社で働いているとうれしそうに報告してくれた。

山梨県　教員　５７歳


ね、ちょっと良い話しだったでしょ？