yokohamanekoの日記

横浜で猫2匹と暮らしております。

熟年離婚


2007年問題というのがあります。
皆さん、ご存知だとは思いますが、団塊世代の人の大量退職です。
戦後の動乱期に生まれ、高度成長気の中、日本経済どころか、日本
そのものを支えてきたとも言える世代の人たちですね。
その人たちが、ようやく一息つけるようになったわけです。

でもそこでまた問題になるのが、熟年離婚ってヤツですね。
私は男ですから、どうしても男の立場で物事を見てしまいます。

恐るべき競争社会の中で揉まれ、企業戦士として働きまくった男たち。
でも今、ようやくその束縛から解き放たれた途端、長年連れ添った妻
から突きつけられる離婚…。
ひどいですね。かわいそうです。 でもそうなのかな?



ある雑誌で熟年離婚に関する記事がありました。それによると…。

団塊世代の夫婦は、若い頃は貧しく、ともかくも生きるために必死で、
夫は朝から晩まで仕事に追いまくられ、妻は、家事、育児、家族の世話を
最優先とし、常に自分の事は後回しにしてきました。
しかし、子供が片付き、経済的にも余裕が出てくると、妻は精神的な豊かさ
を求めるのだそうです。そこには若い世代から新しい価値観も浸透してきます。

女性が社会に進出し、男と女の社会的役割分担の境界線があいまいになる。
女もいろいろな事をやって良いのだと言う考えは、しかし、女にしか広まらず、
なぜか男には浸透しないのです。
男は仕事をしっかりしていれば良いのだ、と言う頑なな価値観がそうさせたの
でしょうか?
妻は、精神の豊かさの拠所を夫に求めようとしますが、夫は相手にしない。
少しずつすれちがっていく気持ちに夫は気付かず、年金制度の改革にともない
(離婚しても妻は夫の年金をもらえる)妻の決心は頑ななものとなるのです。

「離婚」を切り出した妻の言い分は、まず覆らないといいます。
それに対し、夫にとっては青天の霹靂なのです。女性の価値観の変化を、
知識としては知っていても、自分の家庭ではありえないと考えているのです。


これって、激動の時代が生んだ摩擦のようなものなのでしょうか?
長年抑圧され続け、自分を顧みなかった夫への復讐が始まっているのです。
こんな記事を読んで憂鬱になっていた時に、今度は新聞でこんな投書を
見ました。



「家庭デビュー まず料理から」

著述業 65歳

「老後に夫と同居→妻の死亡リスク2倍」はショックでした。愛媛県での
高齢者3100人の調査結果。夫は妻がいると、いない人に比べて死亡
リスクが0.49倍に下るそうです。

団塊世代が定年を迎え、定年後の“地域デビュー”が話題になっていますが、
私は、まず、妻に負担をかけない“家庭デビュー”が大切と思います。炊事、
洗濯等の家事を手伝う。または分担することです。

私の場合、定年後すぐに料理教室に通いました。ビーフストロガノフや鶏肉
ブツ切り甘酢あんかけなど、今では和、中、洋のレシピも100ほどになり、
旧友や滞欧中に知り合った留学生たちを招き、妻も加わり歓談を楽しんでいます。

我ながら定年後に料理とは夢にも思いませんでしたが、やってみると面白い。
なにもりもグンと世界が開けます。「男子厨房に入るべし」の時代です。

先の記事を読むにつけ、すでに定年となった人、これから定年を迎える人たち
が自立できるためにも「まずは料理から」をお勧めします。



さすがだと思いませんか?こう言う柔軟な思考と、妻への思いやりがあれば
熟年離婚も防げるのではないかな? そんなに甘くないかな??

でも、団塊世代のダンナサン。あんまり突っ張らないで、「家庭デビュー」
考えてはどうでしょうか?

離婚経験のある私が言うのはちと、おこがましいですが…。