yokohamanekoの日記

横浜で猫2匹と暮らしております。

死刑制度に対する一考


新聞のコラムで、死刑制度に関するものを読みました。

要約すれば、

先進国では、殆どの国が死刑制度を廃止している。
死刑制度を支持する8割の国民に、死刑は殺人だと
いう意識がない。
凶悪犯罪をマスメディアが煽り、死刑制度を感情的に
正当化している。

との理由から、死刑制度に反対の旨を示しています。


私も基本的には、死刑制度に反対です。
刑法199条に、人を殺してはならない、と謳っておきながら、
国家権力においては、それが正当化されるのはおかしい。

独裁政権下や、社会主義国家において、死刑の執行数が
桁違いに多いのは、死刑制度によって、体制に反する者の
排除が容易だからでしょう。

凶悪犯罪者であろうが、人権を持つ以上、その生命をも
脅かすような、死刑制度は制度としてどうなんでしょう?

と言うのが、理論的に思った私の考えです。


でも・・・、

具体的な例を考えましょう・・・。


麻原彰晃は?

宮崎勤は?

宅間守は?
(既に死刑執行済み)


これらの名を聞いて、日本国民ならば、
殆どの人が不快な思いをするでしょう。

一般の人間には考えられない様な凶悪罪を犯し、
一片の反省の色も見せないこの犯罪者たちに、
何の刑を施したらいいのでしょう??

死刑以外にありえない?
殺しちまえ!?

それはすでに感情論であります。
感情論ではありますが、間違っているとは
言い難い・・・。


2ヵ月ほど前、
3人の死刑執行が行われました。
内外から批判が飛び交いました。

しかし、
宅間守の死刑執行が行われたとき、
「早過ぎるのではないか?」
「本人に謝罪をさせてからではないか?」
などという意見が出ましたが、
死刑執行に対しての批判はあまりなかった。

法廷ですら、
「ダンプカーを使えば、もっとたくさん殺せた」
などと発言し、遺族を恐怖と失意のどん底に落としいれた
犯罪者に、同情の余地など、かけらもありませんでした。
謝罪など望むべくもありません。


本来、死刑制度というのは、
犯罪抑制のためにありました。
しかし、凶悪犯罪がエスカレートした昨今、
その意味は殆どないと言って差し支えない。


どうしたらいいんでしょうか?
結局、私には結論が出ません。


最後に、
日本人の8割が死刑制度に賛成しているそうです。
冒頭に記したコラムの中に、
死刑執行は、選挙人名簿から3人を抽出して、行う
べきで、死刑制度を支持するなら、それが国民の義務
だと、少々乱暴な件がありました。

実際には国家権力が死刑を執行するのではありません。
国家権力という人はいない。
執行するのは、3名の公務員。
3つのボタンを同時に押すのが、彼らの仕事であります。
そのうちの一つが、首吊り台の床を抜くボタンになっています。

なぜ3つあるのか?
誰がやったか分からなくするためです。
執行人の精神的な苦痛は、尋常なものではないはず・・・。

あなたにやれますか?