yokohamanekoの日記

横浜で猫2匹と暮らしております。

千住真理子 ヴァイオリンリサイタル その一

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今日の横浜は、朝から雨でありました。
今日は、生まれて初めてのクラシックのコンサート…。
みなとみらいホールと言うところで、千住真理子さんの
ヴァイオリンリサイタルが行われます。

雨だからってコンサートが中止になる事はないけど、
湿気が多いと、ヴァイオリンは良い音が出るのかな?
千住さんのヴァイオリンは、かの、ストラディヴァリウス
300年間誰にも弾かれずに眠っていた幻のヴァイオリン。
デュランティーの愛称で呼ばれています。
ま、初めてプロの生ヴァイオリンを聞く私には比べようもなく
余計な心配でありました。


午前11時開演と言う、コンサートとしては珍しく早い時間帯。
と言うのも、千住さん、なんと今日はダブルヘッダー
11時と、午後1時半という、二回の公演をこなします。
デュランティーの借金はまだいっぱいあるんでしょうか?
というのは余計なお世話でした…。(爆)


10時開場にあわせ、みなとみらいホールにつきました。
こじんまりとした売店があったので、のぞくと、オペラグラスを発見。
ってか、ちっちゃい望遠鏡と言った方が正しいのですが…。
早速、購入しました。 今日の席は二階ですし…。

会場に入り、自分の席に落ち着くと、回りを眺めてみました。
二階席ですから、一階も三階も良く見えます。
高齢の方が多いですね。 若い人はあまりいない。
お子さんはちらほらと見えました。

私と言えば、黒のジャケット、臙脂色のシャツにジーパン…、
長髪ですし、どう見ても、ロックやってます、ヨロシクって感じです。
サングラスをかけて来たのですが、あまりにも場違いなので、
会場に入る前にはずしました。 はい…。 すいません。 (汗)


出入り口が係員によって閉められました。
照明が落ち、舞台がふわっと浮かび上がります。
舞台の中央、やや右手にグランドピアノが設置されています。

舞台横にある扉がゆっくりと開けられると、
さっそうとした足取りで千住さんが登場。
その手には、デュランティーが握られているのでありましょう。
千住さんの後に、ピアニストの山洞智さんが現れました。
むろん、場内は割れんばかりの拍手で迎えます。

千住さんは拍手に笑顔で答え、ピアノの方を振り返り、
チューニングを始めます。
A線を確認し、ピアニストにひとつ頷くと、客席に向かいました。
デュランティーを構え、弓を弦に当てた瞬間に飛び出したのは、
J.S.バッハの「G線上のアリア」でした。


これが!

これが、
世界最高峰のヴァイオリンの音!!

これが、
日本が世界に誇るヴァイオリニストの音!

そして、これが、
そのふたつの要因を組み合わせた奇跡の音!!!

千住さんが言った、「魔性が潜むヴァイオリン」
それが、ストラディヴァリウス デュランティー…。
最初の一曲、どころか、一音で、私もその魔性に
引き込まれていく様に思いました。

「G線上のアリア」はテクニックを見せびらかすような曲
ではありません。 バッハ独特のメロディーをゆっくりと、
歌うデュランティー…。

どんなに言葉巧みにその音を表現しようと思っても、
安っぽくなってしまう…。
きっと私は、口をあんぐりとあけて、まるで阿呆のように
この音に聞き入っていたのでありましょう。


一曲目が終わると、二人は一回退場。
今度は千住さん一人がマイクを持って戻りました。

「みなさん、 おはようございます」

の挨拶に笑いが起きます。

「あら、まだ午前中なんですよ。だからおはようございます
 で良いんですよ。 でもコンサートの挨拶で、おはようございます
 って言うのってほんと、ないですけどね」

場内、爆笑。
ヴァイオリンの腕前だけでなく、話術のツボも心得ているらしいです。

ちなみに、この会場は湿度40パーセントに空調され、ヴァイオリンの
コンディションに影響はないそうです。
会場にも傘は持ち込めません。
一階にすごい数の鍵付き傘立てがあったのはこのためでした。

千住さんは前半のプログラムを、懇切丁寧に説明してくれると、
再び舞台を出ました。


私と言えば…、
もう、すでに興奮状態なのでした。

続く…