オー・マイ・ガァ！
小説を読んだのでちょいと感想です。読んだのは浅田次郎「オー・マイ・ガァ！」です。
「鉄道員」（ぽっぽや）と言う映画がありましたが、この原作で直木賞を受賞した作家です。
この人、シリアス路線と、さんざん笑わせてから泣かす路線がありまして、その落差は凄ま
じいものがあります。代表作である「プリズンホテル」と「日輪の遺産」と言う本を読み比
べると、本当に同じ人が書いたんかい？と疑わしくなります。
「オー・マイ・ガァ！」は、後者のさんざん笑わせてから泣かす路線になります。舞台はな
んとラスベガス。ここに集いし三人の人間たち。
日本で、共同経営者に会社の借金を押し付けられ、おまけに同棲していた女まで取られる
と言う、情けないばかりの大前剛、おおまえつよしと読めばいいものを、おおまいごうと読
む。オー・マイ・ガァ！
日本で、キャリアウーマンとしてならしたものの、旅行に来たラスベガスで何故か娼婦に
なってしまった梶野理沙。ラスベガスでカジノとはこれいかに…？
ベトナム戦争で「不死身のリトル・ジョン」と呼ばれた英雄、ジョン・キングスレイ。し
かし、今はシルバー・スターなる勲章までも質屋に入れるほど落ちぶれていた。
落ちぶれまくった三人が、起死回生の一発勝負をかけにダイナマイト・ミリオン・バック
ス社のスロットマシンに挑んだ。そこで出た大当たりがなんと五千四百万ドル！！日本円で
六十億円以上にもなるという大当たりである。ところが三人で山分けが出来ないとなって、
大前は理沙と結婚し、二人はジョンの養子になりファミリーとなった。こうなれば、だれが
金を貰おうとファミリーのものになると言うもの凄い展開である。
ところが、なんとダイナマイト・ミリオン・バックス社は日本の株式に投資し、日本はバ
ブルが弾けて、無一文になっていいた。どこをどうひっくり返しても五千四百万ドルなど無
い。あろうことか一応の受取人であるジョンの命が狙われる。
しかし刺客となったのはロートルとなった元シチリアマフィアである。足元もおぼつかな
いような老人がジョンの命を狙うが、あっさりと失敗し、何故かジョンと友達になってしま
う。そこで現れるはアラブの大富豪…。
あんまりストーリーを言うとネタばれになってしまうので、このくらいにしておきますが
、次々におこるもの凄い展開に推理小説並みに引き込まれてしまうのです。抱腹絶倒、大爆
笑の物語の間隙を縫って、ラスベガスの成り立ちなんかも知ることができます。
モハベ砂漠のど真ん中にリゾートホテルをおっ建てたベンジャミン・シーゲル。六百万ド
ルとも言われる多額のマフィアドルを投入したものの、見事に経営は失敗。女に二百万ドル
を持ち逃げされ、挙げ句の果てに消されてしまいます。ところが皮肉な事に、この地はなん
とか生き残り、今では世界最大の歓楽街「ラスベガス」として君臨するのです。そんなシチ
リアン魂を受け継いだ元マフィアの大物がジョンを狙った殺し屋です。ジョンをしとめ損な
った彼はケジメをつけます。このへんのところは元極道である浅田次郎の真骨頂とも言える
様な気がします。
どんなケジメをつけたかっって？ それもまぁ、ラストの感動的シーンに関係あるのでち
と内緒にしときましょ。
人はいろんなものを失くしていきます。物理的なものだったり、精神的なものだったり。
でも人はそれを取り返す、あるいは再生させる事が出切る。この物語の落ちぶれ三人組が教
えてくれます。五百五十ページもあるような分厚い文庫本ですが、結構読めちゃいます。興
味が湧きましたらどうぞ～。
「鉄道員」（ぽっぽや）と言う映画がありましたが、この原作で直木賞を受賞した作家です。
この人、シリアス路線と、さんざん笑わせてから泣かす路線がありまして、その落差は凄ま
じいものがあります。代表作である「プリズンホテル」と「日輪の遺産」と言う本を読み比
べると、本当に同じ人が書いたんかい？と疑わしくなります。
「オー・マイ・ガァ！」は、後者のさんざん笑わせてから泣かす路線になります。舞台はな
んとラスベガス。ここに集いし三人の人間たち。
日本で、共同経営者に会社の借金を押し付けられ、おまけに同棲していた女まで取られる
と言う、情けないばかりの大前剛、おおまえつよしと読めばいいものを、おおまいごうと読
む。オー・マイ・ガァ！
日本で、キャリアウーマンとしてならしたものの、旅行に来たラスベガスで何故か娼婦に
なってしまった梶野理沙。ラスベガスでカジノとはこれいかに…？
ベトナム戦争で「不死身のリトル・ジョン」と呼ばれた英雄、ジョン・キングスレイ。し
かし、今はシルバー・スターなる勲章までも質屋に入れるほど落ちぶれていた。
落ちぶれまくった三人が、起死回生の一発勝負をかけにダイナマイト・ミリオン・バック
ス社のスロットマシンに挑んだ。そこで出た大当たりがなんと五千四百万ドル！！日本円で
六十億円以上にもなるという大当たりである。ところが三人で山分けが出来ないとなって、
大前は理沙と結婚し、二人はジョンの養子になりファミリーとなった。こうなれば、だれが
金を貰おうとファミリーのものになると言うもの凄い展開である。
ところが、なんとダイナマイト・ミリオン・バックス社は日本の株式に投資し、日本はバ
ブルが弾けて、無一文になっていいた。どこをどうひっくり返しても五千四百万ドルなど無
い。あろうことか一応の受取人であるジョンの命が狙われる。
しかし刺客となったのはロートルとなった元シチリアマフィアである。足元もおぼつかな
いような老人がジョンの命を狙うが、あっさりと失敗し、何故かジョンと友達になってしま
う。そこで現れるはアラブの大富豪…。
あんまりストーリーを言うとネタばれになってしまうので、このくらいにしておきますが
、次々におこるもの凄い展開に推理小説並みに引き込まれてしまうのです。抱腹絶倒、大爆
笑の物語の間隙を縫って、ラスベガスの成り立ちなんかも知ることができます。
モハベ砂漠のど真ん中にリゾートホテルをおっ建てたベンジャミン・シーゲル。六百万ド
ルとも言われる多額のマフィアドルを投入したものの、見事に経営は失敗。女に二百万ドル
を持ち逃げされ、挙げ句の果てに消されてしまいます。ところが皮肉な事に、この地はなん
とか生き残り、今では世界最大の歓楽街「ラスベガス」として君臨するのです。そんなシチ
リアン魂を受け継いだ元マフィアの大物がジョンを狙った殺し屋です。ジョンをしとめ損な
った彼はケジメをつけます。このへんのところは元極道である浅田次郎の真骨頂とも言える
様な気がします。
どんなケジメをつけたかっって？ それもまぁ、ラストの感動的シーンに関係あるのでち
と内緒にしときましょ。
人はいろんなものを失くしていきます。物理的なものだったり、精神的なものだったり。
でも人はそれを取り返す、あるいは再生させる事が出切る。この物語の落ちぶれ三人組が教
えてくれます。五百五十ページもあるような分厚い文庫本ですが、結構読めちゃいます。興
味が湧きましたらどうぞ～。
