yokohamanekoの日記

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「ジウ Ⅰ~Ⅲ」 誉田哲也

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「ジウ Ⅰ~Ⅲ」 誉田哲也 中公文庫

ストロベリーナイト」で味をしめた私が、
この大長編に手を染めたのは言うまでもない。
一冊約400ページ、三冊で1200ページ。
大変な長編作品であるが、時間が許すなら一気に読破するだろう。

序章に、営利誘拐事件の、現金引渡しの現場が現れる。
あまりにも残虐な手口で、現金は犯人の手に落ちた。
人の親ならば、握り締めた拳から、爪が掌を傷付け、
血がしたたるような怒りを覚えるはずである。
それでも、これは序章でしかなかった・・・。

ある立籠り事件で、誘拐犯の一人が逮捕された。
彼の取調べから、主犯は中国人少年の「ジウ」と
判明するが・・・。


誘拐事件は、連続誘拐事件へと発展し、
国家を震撼させるほどのスケールの事件に膨張する。


犯行当初から、事件に関わった、門倉美咲と、伊崎素子の、
二人の女性警察官は、お互いを激しく意識しながらも、
やがて正反対への人生を歩むことになる。


殺人狂のジウはなぜ誘拐犯なのか?
国家をゆるがすほどの犯罪の影にはなにがあるのか?
ジウの目的は??

この作家に対する期待度は、読むほどに高まっていく。