yokohamanekoの日記

横浜で猫2匹と暮らしております。

虐待

 千葉県野田市で同時小学校4年生の栗原心愛さん(当時10歳)が虐待死した事件で、千葉地裁は被告である父親の勇一郎被告に対し、懲役16年の判決を言い渡しました。少し事件について振り返ってみましょう。

 小学校のアンケートに心愛さんはこう答えています。「お父さんに暴力を受けています」と。この時点で心愛さんを保護出来れば事件にはならなかった筈です。しかしそうはならず、血相を変えた父親に止められたそうです。それに負けた関係者に批判が殺到しました。

 児童相談所にしても学校にしても、虐待が疑われるのならもっと大きい力が無いものでしょうか。怒鳴りこまれても、そこで父親を押さえつけられる権力が無いでしょうか。

 

 更にはこの男、裁判では「障害致死」を認めつつ、証言では自己の刑を認めず、「しつけの延長」だとしてきました。しつけの延長で人が死ぬか、と思いつつ、この人の心も考えてみました。

 中野信子氏著書の「切れる!」を読みました。それのよると脳の前頭前野が衰えると、怒りやすくなるそうです。そこにドーパミン(快楽物質)が放出されると、虐待そのものが正義となり、親としてこの子の将来のためと信じ込んでしまうのです。この親がこの場合に当てはまるかは分かりませんが、特異なケースだと信じたいです。こんな親が何人もいたんでは溜まったものではあるません。

 児童相談所はきっと多くの子供たちを救っているのでしょう。でも失敗するとマスコミに激しく叩かれます。この事件を機に権限を与えられたそうですが、モンスターペアレンツみたいな人々と対等に渡り合える権限だったら良いと思います。命は戻って来ない。

 

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